2016年9月17日(土)
十一代目市川海老蔵丈
特別舞踊公演
9月17日(土)と18日(日)に「第三回 成田伝統芸能まつり」が開催され、9月17日(土)には、成田市国際文化会館で「市川海老蔵 特別舞踊公演」も行われました。
第三回 成田伝統芸能まつり
前日まで薄曇りの天気が続いておりましたが、この日は暑く、快晴でした。
11時15分からの開会式には、ゲストに市川海老蔵さんが来られるということもあり、早い時間からたくさんの人が成田山総門前広場に集まっておりました。成田市長も「海老」のTシャツを着て気合十分、会場全体からおまつりを楽しもうという熱気が伝わってきました。
青空の下、参道では山車が行きかい、笛、太鼓の音が響いていました。
電車を利用して成田山新勝寺へ行く場合、JR成田駅東口か、京成成田駅西口を利用することになりますが、これまで東口と西口が混在して分かりづらいという声が上がっていました。そのため、共通の愛称を付けようと、公募が実施され、228件の応募がありました。
決定した共通の愛称は「参道口」。この日、「参道口」を応募した方の中から抽選で選ばれた山田徳雄さんに、成田市長、副市長から賞状と賞品が贈られました。
前日の9月16日(金)に、成田市と友好都市協定を結んだ台湾の桃園市副市長 游 建華(ヨウ ジィェンファ)様も挨拶に来てくださいました。
桃園市の伝統芸能団体「敦青舞踊団」の出演もあり、華麗な踊りを披露してくれました。
海老蔵さんも登場し、「成田市が盛り上がるようにSNSを使って成田市を宣伝をしましょう。おめでとうございます。」と挨拶されました。
市川海老蔵 特別舞踊公演
成田伝統芸能まつりと同日、9月17日(土)成田国際文化会館で「市川海老蔵 特別舞踊公演」も行われ、大勢の方が大変楽しみにしている様子で、会場に詰めかけていました。
三升曲輪傘売 (みますくるわのかさうり) - 市川海老蔵
海老蔵さんが新たに手掛けた演目です。
傘売りとして身を隠す、名高い盗賊石川五右衛門(市川海老蔵さん)を捕らえようと画策している役人を、石川五右衛門は苦にすることもなく、蹴散らしました。
石川五右衛門の袖元から次々と華麗に傘が出てきます。その数大小あわせて数十本。
お見事!手品さながらで、場内は拍手と笑い声に包まれていました。
太刀盗人 (たちぬすびと) - 市川九團次
100年前からある演目です。
田舎者役の新十郎さんは、ちょっとぼーとしたおのぼりさん。盗人役の九團次さんは、ずるがしこい小悪党です。
田舎者が持つ黄金造りの太刀を盗人が盗み、どちらが本当の持ち主か、役人が詮議します。盗人は田舎者の説明を盗み聞きして、自分の太刀であるように役人に説明します。
盗人九郎兵衛と田舎者の万兵衛のやりとり、役人と盗人、田舎者のやりとりがコミカルで、とても楽しい演目でした。
連獅子 (れんじし) - 市川海老蔵、市川福太郎
お能から歌舞伎に取り入れた演目で、代表的な人気作品のひとつ。
狂言師の右近と左近は手獅子持って踊ります。続いて右近は親獅子、左近は仔獅子として長い髪を携えて登場します。
自分の子供を崖から突き落として、這い上がってきた子だけを育てる。
親子の情愛を表現した演目です。
二人はぴったり息を合わせ、激しく赤い髪、白い髪を振り回します。首が痛くならないのだろうか、目が回って倒れないのだろうか。という思いと、その豪快、かつ華麗な毛振りに圧倒され、お見事!と叫びたくなる思いでした。
市川九團次による特別舞踊公演見所講座
「成田伝統芸能まつりと市川海老蔵特別舞踊公演の旅」参加者特典イベントとして、海老蔵さん門下の市川九團次さんによる今回の公演の見所講座も行われました。
外国のお客様もいらっしゃる中、今回の公演の見所を語られました。